ミヤマクワガタは何故急激に減少したのか?

先日、ミヤマクワガタが全国的に減少している報告が取り上げられ、地球温暖化によりノコギリクワガタがミヤマクワガタの生息地に進出しているようなことが指摘されています。

ミヤマクワガタ2006

ノコギリクワガタ

上がミヤマクワガタ、下がノコギリクワガタです。


オス同士の闘争もデータ集積し、119戦してノコギリが79勝、ミヤマが40勝をノコギリが優勢との結果が出ているそうです。

忍耐強い検証には頭が下がりますが、エサ台を置いての人為的なシチュエーション下であり、個体の大きさやモチベーション等により結果は異なるように思います。


地球温暖化は実は寒冷化に向かっていて、冬季の寒さは加速していますが、夏季は確かに猛暑傾向にあり地球温度変動化というのが適切なような気がします。


本題のミヤマが減少した理由ですが、本種はミヤマ(深山)の名のとおりやや標高の高い場所を好みますが、低地にも少なくからず棲息します。

他の大型種に比べ高い自然度を必要とするため低地では生息環境を奪われ、標高のある場所では猛暑により生息がしにくくなっていることは確かなように思われます。

ただ、一部の虫を除外して、虫全体の個体数が明らかに減少している事実をどう考察するか難しいところではあります。

環境破壊、夏季高温化、そして放射能汚染も原因として考えられるかも知れません。


いずれにしても、クワガタの大型種で前胸には耳状突起と呼ばれる鎧のような隆起を持つ人気種のミヤマクワガタの減少はとても気になるテーマです。