民進党の支持が拡がらないのは何故か。

5/9の最新のNHK世論調査によると内閣支持率は前回より3%アップの45%に、不支持率は反対に3%下がり36%になったという。
政党支持率は自民党が2.1%アップの37%、野党第一党の民進党は0.9%ダウンの8.2%とされる。

世論調査に関しては当然ながら全国民にアンケートをとった訳ではなく、個別訪問面接聴取法や電話によるRDD方式、インターネット等の調査方法があるが、RDD方式が主流であるようだ。
この場合、回答者の抽出方法や質問の仕方によってもだいぶ結果の差異は出るのであろう。

しかし大半のメディアが長期的に50%近い支持率を得ていると発表していることにいささか驚きもする。
それほど現政権への国民の評価が高いのかとなると、否と言わざるを得ない。
政権の過度なメディア介で萎縮してしまったのか・・・それは少なからずあると思われるが、それがすべてはないだろう。

では何故か。
民進党が反自民の受け皿にならないからだと思う。
大人しく従順である国民が、意を決して政権交代を望み民主党に託したのに裏切ったからである。
民主党政権になってよくなったことは少なくはない。
ただ政権途中で体質が自民党化し、政権運営に不慣れな第二自民党になってしまったことが原因だと思う。
自民党と同じ土俵に上がり稚拙さを露見してしまうなら、本家の自民党に勝てる筈がない。

圧倒的な議席を国民から与えられたにも拘わらず、消費税増税を争点にして自爆解散してしまったのではもう話にならない。
その時のS級戦犯たちが未だに民進党の中核に居座っていたのでは、国民の理解を得ることは極めて難しいと思う。
メンバーを純化し、自民と同じ土俵でない民進党独自の方向性を打ち出さなければ国民の支持は拡がらない。
アベ政権の政策と明らかに違い、国民の声を真摯に傾ける胆力があるかどうかにかかってくると思う。
何度も言うが、反自民の受け皿不在が、内閣支持率の高止まりの大きな要因であろう。
これでは選挙に行く気も起こらず、政策にさほど違いがないのであれば政権慣れしている自民に票を投じることだろう。

国民の閉塞感は極限に達することになる。
問題は民進党に期待に応える、その覚悟があるかにかかっている。