街路樹が寄生されて倒れる・・国もまた然り

先日珍しくTVを見ていると、最近街路樹の倒壊が多いとのレポートでこの原因はもしかしたら虫の食害かとその時は直感した。

特にカミキリムシ、キクイムシ等による樹木の加害はよく知られていて、数年前から埼玉県某市の緑地のサクラが外来種の大型種により多大な被害が出ていることは聞いている。

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ところが、今回のレポートの街路樹が倒れる原因は虫の食害ではなく、キノコが原因らしく驚いた。

街路樹に付くキノコ

キノコというと手で触るとちぎれそうな柔らかいイメージがあるが、中にはサルノコシカケのようにその名のように猿が腰を掛けてもビクともしない堅く頑健な種類もいる。
サルノコシカケはキノコムシやゴミムシダマシのような甲虫の格好の住み家になり、角竜を思わせるような奇抜な種にも出会うこともしばしばだ。

サルノコシカケ
コブスジツノゴミムシダマシ

番組の説明だと、木の傷等から進入した菌が樹木を蝕み、内側から腐らせていき、外部は水分が供給され青葉が茂って元気そうに見えても中はもう酷い状態で、もはや支えきれずに根元からボキッと折れてしまうのだそうだ。
高度成長期に町並みの景観を良くするために食樹した街路樹が、もうそろそろ寿命が近づいていることもあるのかも知れない。

突然何の前ぶれもなく街路樹が倒れて来たら、けが人は出るし最悪死者も出る可能性も高い。
危ない樹木は事前に伐採する等の対処をすればいいのだが、コストがかかり過ぎ
思うに任せないという。

木に寄生して生きるキノコのやっかいさを知った思いだ。
街路樹を国に置き換えてみても、やはり同じような現象が起きているといえる。
国に寄生するキノコの数は数知れず、国は養分を次々に奪い取られもはや立っているのがやっとの状態なのだと感じる。

耐久年数が過ぎているのにまだ稼働を強いられている原発、1ワットの電力も起こせなかったもんじゅ、利権の象徴と化している都政や五輪、リニア、不必要な公共事業、青天井に膨れ上がっていく防衛費・軍事費・・・これでは国(国民)が支えきれる訳がない。
残念ながら近未来に音を立てて、倒壊してしまう運命なのかも知れない。