今までも現在も将来も問題ない・・・この言葉は重いですよ。

2020年のオリンピックは東京に決まったようです。

その是非についてはもう語るのをやめようと思いますが、今回ほどスポーツの世界に政治が持ち込まれたケースはなかったように感じます。

願わくば放射能汚染が心配ない状況で、既に1回行っている東京以外で招致できたのでしたら、だいぶ受け取り方も違っていたと思います。

プレゼンでのJOCの理事長が「東京は福島のような危険地域からずっと離れており、安全だ」の発現はあまりに不謹慎で、福島および近隣の住民の心を著しく傷つけたことでしょう。


そして最終プレゼンでは日本のトップが・・・・

フクシマについては、私から保障します。
状況はコントロールされています。
東京には、いかなる悪影響にしろこれまで及ぼしたことはなく、今後共及ぼすことがありません。

と言明し~
続く質疑応答では


汚染水は同原発の港湾内0.3平方キロの範囲内で完全にブロックされている。
放射性物質の数値は最大でもWHOの飲料水質ガイドラインの500分の1であり、健康問題は今までも現在も将来も問題ない」と言い切りました。

さらに

福島では青空の下、少年たちがサッカーをやっています。


とまでコメントを発信しました。


なんとしても招致したいという気持は理解できても、現状とあまりにもかけ離れた認識と言わざるを得ません。

もうすっかり有名になってしまった某官房長官の「直ちに健康には影響がありません」

そして前トップの「収束宣言」がオーバーラップします。


五輪招致による経済的効果等の恩恵は確かにあるでしょう。
ただ、フクシマの事故を忘れさせるためのプロパガンダに五輪を使ってはならないのです。

事故の収束という苛酷な宿題からは、これからも嫌でも気が遠くなるような長期間逃げることはできないのです。


五輪の精神まで否定してしまいかねない政治利用が感じられたのは残念でなりません。

もう招致が決まったのなら、プレゼンの言葉が嘘偽りでなかったことを実証する責任を負います。

実はこれからが大変なのだと思います。
うかれている場合ではありません。
汚染水問題はもうのっぴきらない状況です。

国民一人一人が自覚を持って監視しなければなりません。


五輪のシンボル